体幹のバランス、姿勢を改善する呼吸とは?

コラム

前回のブログで、呼吸の乱れが姿勢や体幹バランスの乱れが原因となり、体に様々なトラブルが起こる可能性について書きました。
今回は正しい呼吸から、強い体を作ることについて書いていきたいと思います。

エクササイズを行いながら呼吸を意識しよう!

呼吸とエクササイズを組み合わせたリハビリエクササイズ『PRI』をご紹介いたします。
PRIはアメリカで生まれ、多くのアスリート、プロスポーツ選手が実践しているエクササイズプログラムです。

PRIとは?

PRIとは「Postural Restoration Institute®」の略です。
通常のエクササイズと大きく違う点は「運動中に呼吸を重要視する」という点です。

普段、意識して呼吸していますか?

普段、常に意識して呼吸をしている方はいるでしょうか。あまり想像できませんね。
呼吸を意識して訓練する方はあまり多くないのですが、PRIの考え方は「呼吸において重要な横隔膜を正しい位置にセットして、呼気(息を吐くこと)と吸気(息を吸うこと)を意識して繰り返し、正しい呼吸を体に覚えさせる」ことです。

PRIの動作パターン

PRIにおいては「動作をしながら呼吸をするパターン」「同じ姿勢を維持したまま、呼吸を繰り返すパターン」があります。
横隔膜を理想的な位置にセットした姿勢で呼吸を行うことで、呼吸を行った際の理想的な横隔膜の位置を覚えこませることが重要となります。
イメージとしては「体に良い癖を付ける」イメージですね

PRIを実施した効果は?

PRIの重要性は分かったけれど、いまいち効果をとらえにくい方も多いかと思います。
PRIを実施した効果は、大きく以下の2点が挙げられます。

横隔膜と胸郭を正しく機能させる。その結果、姿勢がよくなる。

姿勢の良し悪しは様々要因が影響していますが、胸郭の動きが悪くなることから姿勢が悪くなる可能性があります。

例えば、息を吸った際に、胸郭が十分に開かないと肩甲骨が前(肩の方向)に落ちてしまい、背骨が丸まってしまい、猫背になってしまいます。

胸郭を十分に開けず、背骨が丸まってしまい、猫背になっています。


そのほかにも、胸郭を開きすぎ、真っすぐな姿勢を保とうとした結果、腰が過剰に反ってしまい反り腰になってしまう場合もあります。

逆に胸郭を開きすぎ、背骨や腰が過剰に反ってしまっています。

こうした姿勢の悪化を防ぐためには胸郭を正しく機能させることが大切です。
本来あるべき位置で横隔膜を機能させることで、胸郭を正しく位置で機能させることとなり、結果として正しい姿勢につながります。

体幹の機能を正すことができる。

このブログを読まれている皆様はすでにご存じかと思いますが、体幹はすべての動作の土台となる大切な部分です。

「体」の「幹(みき)」ですから、体を動かすベースとなるわけですが、体幹を安定させる際、意識することは腹のあたりを周囲から抑えるように力を入れます。
これによって背骨が守られ、体に芯ができ、体幹部の安定性、バランスが生まれます。
体幹の各部分が本来の機能通り働くことで「安定した、強い体幹」を得ることができます。
PRIを中心としたエクササイズは横隔膜と胸郭を正しい位置で動かし、正しい呼吸を身に着けるとともに、PRIのエクササイズの運動効果によって体幹の各部分を鍛え、正しい位置へリセットできるといわれています。


いかがだったでしょうか。
今回はPRIを中心とした呼吸のエクササイズの導入を解説させていただきました。

次回以降は、まずエクササイズをする前に、自分自身の体幹部のどこの機能に問題があるかを見極めるテストについて書いていきたいと思います。

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