一般的に、「スクワット」と言うと立った状態から深くしゃがみ、下半身を強化する種目と言うイメージが強いですね。
その動作から、膝への負担が高く、膝の怪我を抱えた人は「膝が痛くてできない」と言う方もいるかもしれません。
そこでケトルベルを用いた「ゴブレット・スクワット」の出番です。
ゴブレット・スクワットを簡単に説明すると胸の前にケトルベルを抱えるようにして行うスクワットです。
一般的なバーベルを用いたスクワットと比較すると、ウェイトを持つ位置が体の前側(膝の真上位にウェイトが位置する)であるため、立ち上がる際に膝への負担が少ない種目ですので、比較的膝への負担が少なく行うことができます。
余談ですが、ゴブレットとはソフトドリンク等、氷を多く入れる飲み物を入れる脚のついたタンブラーですね。
検索すると出てきますが、皆さんも見たことがあるはずです。
ゴブレット・スクワットの効果
一般的なスクワットは立ってダンベルを両手で持ったり、バーベルを担いだ状態で深くしゃがんで行う下半身のトレーニングですね。
メジャーな下半身トレーニングで、効果も非常に高いのでやりこんでいる方も多いかと思います。
効果的な反面、数十キロから100キロ超の負荷をかけて行う場合が多く、膝や腰等の怪我のリスクが比較的高いトレーニングです。
一般的なスクワットと比較して、効果を挙げると…
怪我のリスクが小さい
先述した通り、重量物が膝の真上に位置する形となるため、膝への負担が少ないのに加え、8㎏~32㎏程度までのケトルベルを負荷として用います。一般的なスクワットと比較すると使用重量は低いですね。
使用重量が低いため、膝や腰への負担や危険が少ない事が特徴として挙げられます。
「高重量でガンガンやる、バーベルスクワットの方が良いんじゃないの?」といった向きの意見もあるかと思いますが、膝への負担などを考えるとゴブレットスクワットにも利点があるかと思います。
上半身も鍛えられる。
ゴブレットスクワットは胸の前にケトルベルを抱えるようにして行います。
それにより重心が上に集中するため、上体をまっすぐ適正な状態に保つために上半身の力を使うため、脚だけではなく上半身も鍛えられます。
一般的なスクワットと比較すると上半身への刺激が入る種目となっています。
以前解説したフロントローデッド・リバースランジと同じですね。
ゴブレット・スクワットのやり方
では、ゴブレット・スクワットのやり方を解説していきます。
ケトルベルを一つ使用して行います。女性では8㎏、男性は12~16㎏位で行うと良いでしょう。
脚を肩幅程度に開き、ケトルベルを胸前に持つ
ケトルベルを胸前に持つ際のフォームですが、持ち方がいくつかあります。
球体の位置が微妙に上下し、重心がの高低が変化します。
これにより、若干負荷が変わります。
ホーンを握り、球体が上を向く
バランスを取るのがなかなか難しいです。
ホーンを握り、球体が下を向く
球体を持ち、ホーンが下を向く
どのフォームでも共通ですが、脇を締めて持つようにしましょう。
球体を持つフォームで行う場合は汗などで滑って落としやすいので気を付けるようにしましょう。
私はゴブレット・スクワットを行う際は球体が上を向くやり方でやっています。
尻を真下に落とすイメージで深くしゃがみ、立ち上がる。
身体をなるべくまっすぐに維持しながら、深くしゃがんでいきます。可能であればふくらはぎに腿が付く位(フルボトム)、深く下げるようにしましょう。
この時、膝を前に出しすぎないように注意してください。
比較的シンプルなトレーニングです。10回を1セットとして3~5セット行うと良いでしょう。
ゴブレット・スクワットの注意点
怪我のリスクが低い、と言いつつも、正しいフォームで行わないと怪我をしてしまいます。
注意点としては立ち上がる際も体をまっすぐに維持するように気を付けましょう。
セット後半や使用したケトルベルが重すぎた場合、上体が前かがみになり、尻が主導で立ち上がるようなフォームになってしまうと、腰を痛めてしまう場合があります。
ゴブレットスクワットを利用したより実戦的なトレーニングメニュー
より実戦的(スポーツの補助として、ダイエットのため)にトレーニングする場合、複数の種目を組み合わせる事でより高いトレーニング効果を引き出す事が出来ます。
私が一時期取り組んでいたり、生徒さんに指導していたメニューをご紹介いたします。
セットA…ケトルベルスイングを30秒+休憩30秒
セットB…ゴブレットスクワットを30秒+休憩30秒
この2つのセットをABABAB…と合計8セット行います。
当然、スイング又はスクワットをやる30秒の間は正しいフォームでなるべく回数をこなすようにします。
行う種目数が少なく、トレーニング時間8分間と非常にシンプルかつセット数も少ないトレーニングメニューです。
8分間と短い時間で行うことが出来るため、トレーニング時間が取れない方にもおすすめです。
シンプルで短時間だからと侮る事なかれ。やってみるとわかりますが、短時間でもとっても疲れますよ。
いかがだったでしょうか。
やってみるとバランスを取るのが意外と難しかったり、腹筋をはじめとする胴体部分に強い刺激が入っているのを感じられるおススメトレーニング種目です。
日々のトレーニングメニューに加えてみると、良いかもしれません。
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