ケトルベルトレーニングのメリットは全身を連動させて効率よく力を発揮するトレーニングである事ですね。
実際、ケトルベルトレーニングを多くのスポーツ選手が取り組んでいるのも、全身を連動させて力を発揮したり力を伝える事ができるようになる、というメリットからケトルベルトレーニングに取り組んでいるという側面もあります。
私自身、格闘技に取り組んでいるため、その恩恵を感じ場面が多くあります。
柔術初心者が抑え込まれた際、上に乗った相手をベンチプレスのように押し上げて危機から脱しようともがくシーンをよく見かけます。
しかし、単純に胸の筋肉や腕の筋肉だけで相手を押すだけでは効率よく相手を動かすことはできません。
全身を連動させて動き、柔術のテクニックを用いる事で力が強くなくても不利な体勢から脱することができます。
競技をするにあたって、「もっとパワーを!」と一般的なウェイトトレーニングに傾倒してしまう初心者をよく見かけます(もちろんそれも正解の一つなのかもしれませんが)が、大切なのは効率よく体を使う術を学ぶことだと私は思います。
今回は一見、ベンチプレスのようですが効果はは全然違う、ケトルベルプッシュという種目を解説していきたいと思います。
全身を連動させて動く感覚を学ぶ!ケトルベルプッシュ!
冒頭で抑え込まれた際に全身を連動させて危機から脱する、例えば手で押す力をより効率よく発揮するためにはどうすればいいでしょうか。
手で押す(腕を伸ばす)ためには上腕三頭筋の力が必要ですね。それを胸の筋肉の力でフォローする、それだけではベンチプレスと近い動作になってしまいますね。
ここに体幹部の力を用いて体を旋回させたり、脚の力を使って上げる事により、ただ腕を伸ばして手で押しただけよりもより強い力を発揮できるようになる事かと思います。
そういった力を養うのが、ケトルベルプッシュです。
では、やり方を解説していきたいと思います。
ベンチに両肩を乗せ、ケトルベルを持つ
通常とは違い、ベンチに垂直方向に寝(肩を乗せ)ます。
ケトルベルを体から離れた位置に置きすぎると持ち上げた際に肩を傷める場合があるため、ケトルベルは肩の近くに置くようにしましょう。
体を捻るようにしながらケトルベルを挙げる
脚や体幹部に力を入れて体を少し捻り、肩がベンチから浮くようにしてケトルベルを挙げます。
この時、ケトルベルを挙げるスピードを上げるようにしましょう。
つい肩をいからせる様にしてしまう方がいますが、僧帽筋に力が入らないように、肩は下げて行います。
動作的にはフロアプレスと似ていますが、体の多くの部分を使うという点で違った種目となっています。
ケトルベルプッシュの注意点
ベンチプレスと違い、体を捻るような動作が加えられます。
この時に体幹部にしっかりと力が入っていないと腰を痛めてしまう場合があります。
しっかりと体幹部に力を入れて行うようにしましょう。
また、全身を連動させる力を養うことが目的です。
力を発揮する感覚(=全身を連動させる感覚)を掴むためにケトルベルを挙げるスピードをなるべく速くする事が大切です。
無理な重量設定でケトルベルを速く挙上すると肩を傷める場合がありますので無理のない重量設定をするようにしましょう。
いかがだったでしょうか。
ケトルベルは実際のスポーツ動作に即した非常に実戦的なトレーニングです。
こういった種目をトレーニングに取り入れる事で、競技力を向上させることや、体を連動させる動作が身につくため、効率よく体を動かせたり、怪我をしにくくなったりと、メリットが多いです。
是非トレーニングメニューに加えてみてください。
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