勤めている会社の、以前いたセクションでは健康診断の診断科目で、「転倒リスク」という項目がありました。
転倒リスクが高いか低いかを判断するのですが、その診断法が2つありました。
- 大股で2歩歩いて、その2歩で進んだ距離が短いと転倒リスク高
- 片足立ちを90秒行い、60秒以下だと転倒リスク高
と言う診断法でした。
「本当にこれで転倒リスクが測れるのか?」と疑問が多い検査でしたが、私からすれば大股歩きはウォーキングランジみたいなノリで「今日の最高記録出すぞ~」なんて張り切っていました。
おそらく、これで測るのは筋力低下の度合いやしっかり脚を上げて歩いているか、バランスを取る能力は衰えていないか…などかと思います。
バランスを取る能力は日常生活以外にもスポーツの面でも重要視される能力なのは皆様ご存知の通り。
多くのスポーツ動作においては片足立ちの状態になる場合や不安定な姿勢になる場合が多く、また「不安定な姿勢であっても力を発揮する」と言った複雑な動作をこなす能力が求められます。
今回は効果的に体幹を鍛えながら、バランスを取る能力を高める種目「シングルレッグロウ」をご紹介いたします。
体幹、バランス力を鍛える、シングルレッグロウ!
バランスを鍛えるのはボスボール(半球状のバランスボール)やバランスボード上に立つことで鍛える事もできます。
ちなみに下記は私が愛用しているバランスボード。
こちらを用いた種目もまた紹介したいと思います。安いけど楽しんでバランスを鍛えられるので愛用しています。
それはともかく、そうした器具を使わなくても効果的に体幹、バランス力を鍛える方法があります。
それが今回のように、片足立ちで片腕ずつ鍛える方法です。
通常ロウイングは両足を地面に着けて安定した姿勢で背中を鍛えるトレーニングですが、今回紹介する「シングルレッグロウ」では片足立ちの不安定な姿勢で行います。
不安定な姿勢で動作するために、体は必死にバランスを取ります。それにより体幹がしっかり使われることになります。
シングルレッグロウのやり方
シングルレッグロウは先述した通り、片足立ちの状態で片腕ずつ行うロウイングで、通常のダンベルロウイングに比べて難易度が大きく高くなる種目でもあります。
ダンベル、またはケトルベルを持って行います。
片足で立ち、軸足の反対側の手にダンベルを持つ
特に注意点はありませんが、上体を倒す際に重いダンベルやケトルベルではバランスを大きく崩す場合もあります。負荷設定は最初は軽めにすると良いでしょう。
股関節を曲げ、上体を倒す
体幹部を意識しながら、床と平行になるくらいまで上体を倒していきます。
バランスを取りながら、ロウイングを行う
片足立ちの状態でバランスを取りながら、腰までダンベルを引き上げます。
上記を繰り返します。
左右10回ずつを1セットとして、3セット程度行うと良いでしょう。
バランス力向上以外のメリットとして…。
シングルレッグロウ、やってみると意外と難しいです。
バランスを取るのと体を動かすのを高度に連動させる必要があるため、難易度が比較的高いトレーニングですね。
しかし、こうした片足立ちで行うトレーニングにはメリットが多くあります。
片足立ちで行う動作により、固有知覚が高まります。
固有知覚とは
- 四肢の位置や動き
- 関節がどれくらい曲がっているか
- 筋肉の力の入れ具合
等といった感覚を感知する能力を高める事ができます。
また、片足立ちを行うことで脚の力の強化にもつながります。
スポーツを行う上ではバランス力、体幹部の強化、固有知覚、脚の筋力、どれもとても大切な能力です。それらをどれも鍛える事ができると思うと、非常にお得なトレーニングですね。
体幹、バランス力を鍛える!シングルレッグロウ!いかがだったでしょうか。
普通のロウイングに片足立ちになる、という要素を加えるだけで、鍛える事ができる部位や感覚、難易度など大きく変わる事がお分かりになったかと思います。
スポーツ愛好家の方には特に取り組んでほしいトレーニングです。
何も持っていない状態であっても、片足立ちで上体を倒すことで体幹部のウォーミングアップにも使えます。
様々な場面で、ぜひお試しください。
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