トレーニングを始めたばかりの時、セット数は(多くの場合)「10回×3セット」と言われたり、トレーニング関連書籍などで見た経験のある方は多いのではないでしょうか。
初心者の方においては、多くの場合は10回×3セットで効果を実感できたかと思います。
しかし、トレーニングを重ねてくると、同じ重量では10回×3セットでは筋肉の量や出力が上がってこないと感じたり、物足りなさを感じる、効果を得ることはできないという方も多くなることかと思います。

私もいまだに迷います。
では、使用重量を増やしたり、セット数を増やそう、という話になるかと思いますが、トレーニングを積んできた方の場合、効果を上げるセット数はどれくらいか、という事を書いていきたいと思います。
ウェイトトレーニングで効果を上げるの最適なセット数の研究
過去にシドニー大学(オーストラリア)で、ウェイトトレーニングの最適セット数に関する実験が行われていたようです。
- 被験者はトレーニング経験をある程度積んだ方
- トレーニング種目はスクワット
- トレーニング量(セット数)を変えた結果を比較
- 使用する負荷は1RM(1回だけ挙げられる、最大重量)の80%の負荷
- 6週間トレーニングを実施
と言う構成で実験を行ったようです。
この際被験者をセット数毎にグループ分けを行っています
- Aグループ…1セット
- Bグループ…4セット
- Cグループ…8セット
このグループ(セット数)分けにより、効果が高かったセット数はどれだろうか、と言う実験ですね。
最適セット数の実験結果は…。
前述した実験系で実験を行ったところ、どのグループも筋力は増加したそうです。
しかし
- 4セット及び8セットのグループは第3週目に明らかな筋力の増加が見られた。
- 最終的には8セットのグループの筋力増加量が一番大きかった
との結果が出たそうです。
結論としては、4~8セットで筋力増加の傾向がみられるものの、4セット未満では十分に筋肉に対して刺激が入らない可能性があるようですね。
じゃあ8セットで行うべきなの?
この研究結果を見たとき、私も「じゃあ明日から8セットで組むぞ!」と意気込みましたが、この研究においては「8セットの方が1セットや4セット行った場合よりも効果が認められたが、誰にでも8セットで行うことを無条件に勧められるわけではない」との可能性も指摘されています。
トレーニングを行う人の主働筋を補助する筋肉や腱の発達具合や慢性的な故障の有無等でも変わってきますし、セット数が多くなると、オーバートレーニングの心配もあります。
では、どうやって取り入れていけばいいのでしょうか。
最適セット数(8セット)の取り入れ方
ある程度トレーニングを積んだ方の場合8セットまでトレーニングを増やすことで、より効果的…と言うことはわかったけれど、どう実践して取り入れていけばいいのでしょうか。
実験では6週間でしたが、まずは3週間、セット数を8セットに増やして行ってみると良いでしょう。
その後、筋力の向上が見られる場合はさらに2週間、同様のセットを続けて様子を見ましょう。
続けていく中で、筋力の低下が見られたらオーバーワークの危険性があります。
使用する重量を減らして、回復を図るのが良いと思います。
いかがだったでしょうか。
私もトレーニングを始めた頃はセット数や使用重量などについては悩んだり迷ったものです。
何となくトレーニング雑誌やネット上の情報などを参考にセット数などを組み立ててきましたが、こういった実験の結果などもまた、参考になりますね。
皆さんも、オーバーワークにはくれぐれも注意しながら、さらなる成長を目指してトレーニングプランを立ててみてくださいね。
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