運動に取り組んでいると、趣味レベルであれ、競技者レベルであれ、大なり小なり怪我が付き物です。
特に相手とのコンタクトがあったり、高負荷をかけるようなトレーニングや競技を行っている場合はなおさら。
私も練習などで怪我をしてきましたが、今回はそんな時に何を考えているか、といった事を書きたいと思います。
コンタクトスポーツの宿命ですが…。
私がブラジリアン柔術で経験した、治るのに時間がかかった怪我としては、棘上筋(肩の筋肉)、膝の靭帯を二回ほど痛めたことです。小さなところでは突き指や口の中をバッサリ切る、打撲なんて日常茶飯事。
膝の怪我の時はスパーリング中に膝が捻られるかたちになり、ゴリッと手ごたえがあったり、「ポンッ」と大きな音がしたので「あー、靭帯やったかなぁー」なんて思ってすぐさま練習中断。
幸い、道場の仲間に整体師の方や電気治療器を道場に持ってきている方がいたため、練習後にものすごく手厚いケアをしていただけたため、翌日に痛みはあるものの、思ったよりも良いなぁ、といった具合で、次週には痛みがほとんど無くなって、三週間もすれば練習できるレベルにまで行っているかな、といった感じでした。
やはり、日々動かすところは治りにくい…。
当初は三週間もすれば、と思っていましたが、なんだかんだで練習に本格復帰する(軽く練習程度は実際3週間くらいで復帰できましたが)までには1カ月以上かかりました。
膝や肩の怪我は日常生活で出退勤や仕事中、家庭内で必ず立ったり座ったり、歩いたり…必ず動かす箇所なのでその度に痛いです。
指の怪我では手仕事がかなり制限されますね。
当然、屈曲や伸展が伴う運動はかなり動きが制限されますね。
怪我をしたときに何をして過ごすか (筆者の場合)
怪我をした個所によりますが、怪我をした場合に私が取っている対応を紹介したいと思います。
道場に行きたい、ガシガシトレーニングしたい、と言う気持ちが日に日に大きくなりますが、そこで無理をしては治るのがさらに遅くなったり、痛い思いをしたり、良い事はありません。
意識して休養を取る、患部になるべく負担を掛けない、と言う基本的な条件の上でですが、下記のような過ごし方をしています。
別の部位をトレーニングする
性格上、毎日やっている事(各種トレーング)が出来ないのはものすごくフラストレーションがたまります。
トレーニングを日常的にやる故に、トレーニングが呼吸や食事と同じように「やらないと逆に辛いもの」になっているのでしょうね。
出来ない箇所があるなら、できる箇所をやればいいじゃない、と怪我した個所と別の個所をトレーニングして、そのフラストレーションをやり過ごします。
膝を痛めた場合、例えば上半身の種目をメインでやる、といったところでしょうか。
しかし、種目によっては患部に負荷が掛かることもあるため、種目選びに注意が必要です。
テクニックを学ぶ
ほかの競技はどうかわかりませんが、柔術においてはものすごくたくさんの教則本やDVDが出ています。
また、昨今ではyoutube等の動画サイトでテクニック動画を公開してくれている先生が多いため、そう言った動画を見てテクニックを学びます。
怪我のため動きは制限されますが、頭の中でどう動くか考えたり、動かせる箇所だけ動かす(手でつかむ箇所はこのあたりか?フックするのはこのあたりか?と動かしてみる)のでもかなり勉強になります。
試合の動画を見るのも良いでしょう。一流選手の動きからは多くの事が学べますし、自分と同レベル、同ランクの選手の動きを見るのも勉強になります。
教則本や動画からはテクニックや戦略を、試合動画からはゲームメイクを、見て、学んで、考えて復帰後に備えるのもまた楽しいです。
好きな選手のスーパープレイ集などはモチベーションの維持にも役立ちますね。
自分のテクニックを振り返る
競技中に怪我をしたのであれば「なぜ自分は今回、怪我をしたのか」を考えるのもいいかもしれません。
「手や足の置き方は適切だったか?」「体重のかけ方は?」「重心の位置はどうだった?」「テクニックの完成度は?不完全な形で技をかけていなかったか?」と言った振り返りをする事で次回、同じ失敗をしないためには?と、自分自身を顧みる良い機会になるかもしれませんね。
私は自分自身のテクニックの無さを顧みて、いつも「結局のところ、修行が足りないんだな…」と勝手にへこんでいます(笑)
とにかく休む
毎日のようにトレーニングに励んでいると忘れがちですが、各関節や筋肉に疲労がたまっています。
筋力や体力が増加するのと共に「それでも動ける体」になってしまっている故につい見落としがち。
怪我を機会に(『いい機会』か、と言うと無いに越したことはありませんが)完全休息を取ることも良い事かと思います。
怪我に悩まされていた柔術家が医者から「本当に治したいなら、一カ月間、競技から離れなさい。いかなる練習、トレーニングもやらないでください」と言われたそうです。
毎日マットに立ち、練習し、練習がない日はハードにトレーニングに打ち込んでいた身からすると最初は「辛い」と感じていたそうです。
しかし、医者を信じて完全休息に徹した結果、一カ月後には怪我をしていた箇所は治りまた、一カ月前、むしろそれ以前よりも体のキレは増していたそうです。
おそらく疲れや損傷が重なっていたところが癒され、本当に「調子のよい体」に戻ったのでしょう。
競技者としては上記の①~③の対応がいいかなぁ、と感じています。
一般的な意見としては「トレーニングできない時間に勉強する」とか「普段やっていなかった家事をやる」とか様々な過ごし方があるかもしれませんね。
無いに越したことはありませんトラブルは素晴らしチャンス、ととらえる事もできるかと思います。
怪我をしてしまった時は落ち込んでしまうものですが、参考になれば幸いです。
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